「砂漠のボーイズライフ」、感想。

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あらすじ
果てのない砂漠(ここ)には、蜃気楼の美女しかいない。
人生の潤いが枯渇した場所。それが――

男子校、だ。
頭髪の自由はなく(例外あり)、携帯電話は悪の枢軸で、もちろん華やかな青春なんて皆無。三年間、僕らが進み続けるのは砂の海。そう、『砂漠』というわけだ。
そんな男子校に、訳あって集ったのは、全く意味のないイケメンフェイスを持つ長髪野郎、モンゴルから柔道のために
砂漠に来た留学生、高校生の代名詞である丸坊主の元・野球少年、そして、そんな悪友たちと青春を謳歌する僕だ。
四人が歩くその先には、無限の砂漠と蜃気楼の美女しかいない。
今日も僕らの雨乞い(ボーイズライフ)が始まる。


タイトルのボーイズライフを「ボーイズラブ」に空目しそうになる小説第一位。砂漠のボーイズライフです。今作も例によってはまぁ入間だし……という理由で手に取った部分はあるんだけど。立ち読みで出だしの一文にがっと掴まれたので購入しました。

『志望校に落ちたことを聞いて泣く両親を見て、あぁ僕はここで格好をつけないといけないんだなと思った。』

この一文。なんか惹かれません? 後々の展開。というか、主人公のこれからの性格や内情を決める部分でもありますし。最後まで読んでからこの一文読むと、菊原という人間の方向性と性格をよく表したものなんですよね。まぁ入間は絶対この書き出し書いた時そこまで考えてなかったと思いますけど。

で、今作全体を通しての感想ですけど。なんとなく僕は、この作品を「男子高校生の日常」的なノリを求めて読み始めたんですけど。そこまで振り切れてなかったですね。淡々とした話ですし、男子高校の日常部分に寄り添った話でもギャグテイストの話でもないですし。至って真面目な話です。男子高校生達が集まってバカする話……っていうのとまた違うんですよ。一章部分だけ読むとそうなんですけど。最終的にこの物語で描きたかったことっていうのは、「受験に失敗したという人生の欠損を、他の何かで埋めようとするお話」なんですよね。砂漠と称される男子校で、オアシス(自分のやりたいこと)を探すことで。

物語自体は起伏もなく、まったりとしたものなんですけど。終盤。中口に心情を吐露した辺りから今までのシーン全てに意味を感じられて、菊原の本音に寄り添えた気がします。イマイチ真意がわかりづらく、本音を隠す男。菊原。でも最後には、色々と折り合いをつけられたのかなって。

あ、あとな。相地が謹慎中飯食いに言った中華料理屋って安達さんのバイト先だったりする? 時系列は分からんけどありえそうだよなぁ。あとがきでもちらっと安達としまむらについて触れてるし。ま、そこは好きなように想像しろってことですな。


満足度:★★★☆☆
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Author:東 京人
感想は主にラノベが中心。ライトノベルとは本格的に読み始めて9年の付き合い。初めて読んだのは12年前くらい。好きなジャンルは百合とゼロ年代だけど、面白そうなら何でも読む。基本文を書くのも妄想するのも何かを作ることも好きなので、自分で小説とかも書いてたりする。

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