「騎士は恋情の血を流す The Cavalier Bleeds For The Blood」、感想。

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あらすじ
「怖いのは人間をやめようとしている、世界のすべてを敵に回してでも“突破”しようとする者だけ。もしもこれがそうなら、私たちでは歯がたたない――」
葛城貴士は、蛇口をひねるようにして、他人の血液を弄ぶ。世界一有名なバンドの歌になぞらえて『プリーズ・ブリード・ユー』と名付けたその能力を駆使し、幼なじみの七ノ輪ほのかを“不敗のカリスマ”と呼ばれる売れっ子タレントへと仕立てあげていた彼だったが、そんなほのかの出来すぎた快進撃が世界の裏側に潜む“とある組織”の調査対象となってしまう――。上遠野ミステリーの傑作<しずるさんシリーズ>入門編となる、熱く苛烈な恋の物語。「しずるさん」はここからはじまった!


前回言った通り。しずるさんとよーちゃんの出会いの物語だという恋情の騎士を読んだ訳ですが。これを本当にしずるさんシリーズといっていいのかってくらい別物でした。まぁ、一応しずるさんとよーちゃん出てくるし出会いの物語ではあるんだけどさ。一般的に想像されるような出会いの話じゃないんだよね。そもそも二人が出てきたのも終盤だし。メインの部分はしずるさんとよーちゃんの話じゃなくて、カナリアと異能者達のお話かなって気がする。ようは誰にも負けない異能を持つ少年は、負けないんじゃなくて負ける勝負をしてこなかっただけ。そんなお話。

っていうかブギーポップだよねこれ。まぁ面白かったからいいんだけどさ。普通に本編より面白かったけどさ。これが上遠野ワールドの真髄って奴か……。一風変わった異能とこじれた人間関係。異能自体を見せるというより異能によって形成された人間を描くって感じだよね。異能バトルも直接ぶつかりあう感じじゃなくて腹の探り合いというか。如何に正面から戦わずに勝つかって感じだし。なんとも独特。でも話の筋だけはシンプルで盛り上がるものだった。上遠野はしずるさん本編もこの方向でいけばよかったやん……。

まぁ、それはそれとして。しずるさんって本格的に異能者っぽいよな。能力は分からんけど。よーちゃんも只者じゃないよなぁ。よーちゃんの背景とかハッキリして、しずるさんの現状にも決着がついたりするのだろうか。


満足度:★★★★☆

1巻→「しずるさんと偏屈な死者たち」、感想。
2巻→「しずるさんと底無し密室たち」、感想。
3巻→「しずるさんと無言の姫君たち」、感想。
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