FC2ブログ

「世界の終わりの庭で」、感想。

71dBnA1EExL.jpg


あらすじ
遠い未来、遠い惑星、黄昏を迎えた世界。私は遺跡の発掘物を利用するため、スクラップ工場で働いている。遥か昔に作られた私は、人間より人間らしい見た目で、機械らしさが足りない。ある日、発掘隊が棺めいた箱を持ち帰えると、中には銀糸のような髪に艶のある肌の少女が。瞳を閉じて眠る姿は、一目では機械人形と判断がつかない。彼女の造形を目で追う度、巻き起こる発熱とエラー。非の打ち所のない彼女の姿を前に、「きれい」と口にして、生まれて初めて、私はエラーで動けなくなった。変わり者二人の出会いから語られる、彼方の物語。遙か昔に交わされた約束の行く末を今語ろう。

これはきっと、茫漠とした時の果てにある、運命のお話__。

はい、という訳でかっこつけた惹句から入りたくなる程度には幻想的なお話でした。

僕的にはあんまり久々感もないんだけど、そうはいっても約一年(10ヶ月)ぶりの入間です。まぁあらすじからして百合でしょと推測して買った訳です。

内容としてはあまり自分というものを持ってない女子大生が、偶々空き地で不思議な手のようなものを拾ったところから始まります。見た目こそ人間の手そのものではあるけれど、それは思いっきり異星からの生命体(?)のようなものでして。物言わぬそいつとコミュニケーションを試みつつ、自分の主体性がない人生を一変してくれる存在なんじゃないかと期待して、謎の手__ティフォンとの意思疎通に生涯をかけることになるんですねぇ。そして当のティフォンは遥かな時を経て、機械の身体を手にし、自身の感情を表出できるようになったんっすよ。でもその頃には自分を拾ってくれた彼女はいなくて、更には星の寿命が迫っていて……。ティフォンは他の人類が生存している星に降り立ち、そこで過ごすようになるけれど、そこでも人類は異星の蝶に生存圏を追いやられ絶滅しかけていた。ティフォンは自身のデータを基に再現された、拾い主の姿を模した機械人形を守り地層に埋まる。それから更に時が過ぎ、先に起動していた機械人形がティフォンを掘り起こし__二人は再び相まみえる。

っていう話です。自己解釈だけど。
なんで起から結まで全部語ったかーっつとな。ぶっちゃけ時系列もバラバラだし、話も壮大過ぎて一周目だと分かりづらいくらいだからな。自分でも整理したかったんや。

流れとかは中々ロマンチックで良いんだけどね。何分分かり辛い話ではある。特に入間はSFっぽい話よりも現実に即した話の方がいい。SF書くなら虹色エイリアンくらいが丁度いいな。


満足度:★★★☆☆
読んでる時はそんな面白くはないけど読了後に染みるものがある。そういうタイプの入間だった。

スポンサーサイト



「超人計画」、感想。

51HYLWJjLFL.jpg


あらすじ
新人作家は悩んでいた。厳しすぎる現実を前に立ちすくみ、ダメ人間ロードを一直線に突っ走る自分はこのままでよいのだろうか?…いや、よくない!!虚無感とルサンチマンに支配された己を変えるには、そうだ!“超人”になるしかないのだ!!「くじけてはダメ、ゼッタイ!」やさしく励ます脳内彼女レイと手を取り進め、超人への道!!『NHKにようこそ!』の滝本竜彦が現実と虚構のはざまに放つ前人未踏の超絶ストーリー。

エッセイ風小説なのか。小説風エッセイなのか。どちらとも言い難い本であった。

滝本竜彦をアダルトチルドレン系ゼロ年代からの刺客として評価している僕ではあるが、氏の小説自体は「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」しか読んだことなかったりする。NHKはアニメしか観てないのだ。

そんな氏のルサンチマン的な自伝エッセイ。まぁなんというか。氏が書いた作品が如何に彼自身を曝け出した内容だったかを思い知らされるエッセイであった。内容としては氏が脳内彼女「レイちゃん」に助言や諫言をされつつ、人間彼女を作り超人になるぞ! というお話。一応これが筋といえば筋なのだが、その方法がどうにも頓珍漢でから回っている。その滑稽さを楽しむ作品でもあると思うものの、自分的には笑えなかった。それは彼の痛々しさ故ではなく。どんなに自身を卑下しても、彼は成功者だ。小説家になれてるし、小説家として生きていけている。大成している。一度成功した人間に、真に敗者を語る資格はない。エッセイ内でのことではないが、結果的に結婚もして彼の目指していた超人とやらにもなっている。ハッピーエンドだ。

エッセイなのだからあまり物語的な面白さを求めるものではないのかもしれないが、個人的にはイマイチ。面白かったのはマジックマッシュルームでトリップした話。人間彼女なんていう卑近なものよりもこっちのほうが余程興味をそそられる。
あとレイちゃんが消えちゃった時は本気で切なかった。エッセイじゃなくて小説だったらレイちゃんメインに面白くなりそう。


満足度:★★★☆☆
正直★3つけるかも悩んだんだけど、マジックマッシュルームの話はマジで面白かったからそこを評価して。
相互ブログ更新情報
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カウンター
プロフィール

キョウト

Author:キョウト
しがない編集者。感想は主にラノベが中心。ライトノベルとは読み始めて11年の付き合い。好きなジャンルは百合とゼロ年代だけど、面白そうなら何でも読む。基本文を書くのも妄想するのも何かを作ることも好きなので、自分で小説とかも書いてたりする。

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

オススメラノベ
イリヤの空、UFOの夏〈その1〉 (電撃文庫)イリヤの空、UFOの夏〈その1〉 (電撃文庫)
(2001/10)
秋山 瑞人

商品詳細を見る
旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。 (電撃文庫)旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。 (電撃文庫)
(2008/03/10)
萬屋 直人

商品詳細を見る
ミミズクと夜の王 (電撃文庫)ミミズクと夜の王 (電撃文庫)
(2007/02)
紅玉 いづき

商品詳細を見る
紫色のクオリア (電撃文庫)紫色のクオリア (電撃文庫)
(2009/07/10)
うえお 久光

商品詳細を見る
雨の日のアイリス (電撃文庫)雨の日のアイリス (電撃文庫)
(2011/05/10)
松山 剛

商品詳細を見る
マテリアルゴースト (富士見ファンタジア文庫)マテリアルゴースト (富士見ファンタジア文庫)
(2006/01/20)
葵 せきな

商品詳細を見る
DDD 1 (講談社BOX)DDD 1 (講談社BOX)
(2007/01/10)
奈須 きのこ

商品詳細を見る
空ろの箱と零(ゼロ)のマリア (電撃文庫)空ろの箱と零(ゼロ)のマリア (電撃文庫)
(2009/01/07)
御影 瑛路

商品詳細を見る
AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)
(2008/07/19)
田中 ロミオ

商品詳細を見る
空色パンデミック1 (ファミ通文庫)空色パンデミック1 (ファミ通文庫)
(2010/01/30)
本田 誠

商品詳細を見る
B.A.D. 1 繭墨は今日もチョコレートを食べる (ファミ通文庫)B.A.D. 1 繭墨は今日もチョコレートを食べる (ファミ通文庫)
(2010/01/30)
綾里 けいし

商品詳細を見る
機巧少女は傷つかない〈1〉 Facing 機巧少女は傷つかない〈1〉 Facing "Cannibal Candy" (MF文庫J)
(2009/11/21)
海冬 レイジ

商品詳細を見る
ベン・トー サバの味噌煮290円 (ベン・トーシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)ベン・トー サバの味噌煮290円 (ベン・トーシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)
(2008/02/22)
アサウラ

商品詳細を見る
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない  A Lollypop or A Bullet (角川文庫)砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet (角川文庫)
(2009/02/25)
桜庭 一樹

商品詳細を見る
AKUMAで少女 (HJ文庫)AKUMAで少女 (HJ文庫)
(2007/08/01)
わかつき ひかる

商品詳細を見る
世界の終わり、素晴らしき日々より (電撃文庫)世界の終わり、素晴らしき日々より (電撃文庫)
(2012/09/07)
一二三スイ

商品詳細を見る