FC2ブログ

「最後にして最初のアイドル」、感想。

71Wd8-JB_4L.jpg


あらすじ
“バイバイ、地球―ここでアイドル活動できて楽しかったよ。”SFコンテスト史上初の特別賞&42年ぶりにデビュー作で星雲賞を受賞した実存主義的ワイドスクリーン百合バロックプロレタリアートアイドルハードSFの表題作をはじめ、ガチャが得意なフレンズたちが宇宙創世の真理へ驀進する「エヴォリューションがーるず」、書き下ろしの声優スペースオペラ「暗黒声優」の3篇を収録する、驚天動地の草野原々1st作品集!

色々と鳴り物入りで登場した今作。新進気鋭の作者の経歴は、SF界と文壇両方に旋風を巻き起こした。ラブライブのにこまき同人誌を原案にした作品が小説家デビューに繋がるというだけでも驚きだが、それで星雲賞まで掻っ攫うんだから大したものだ。話題性という意味では正しく一等星。

一応作者的には百合にカテゴライズされる作品群らしいので、まぁ読まない訳にはいかんわな。

という訳で読んでみた訳なのだが。予想以上にSF的要素のアクが強い。というか癖が強い。此方の理解をねじ伏せるかの如き情報量の多さだ。正直読んでて疲れてくる。でも何故だろう。あまり意味を理解してなさそうなのに読めてしまう。これもパロネタの親しみやすさ故だろうか。

一作目の表題作は周知の通りにこまき同人誌が元ネタ。スケールがでかくなるにつれてアイドルとはなんだろうと考えさせる内容だ。捕食も虐殺もアイドルだけど、やっぱり最後はファンあってのアイドルだよね! ってとこに帰納するあたり質が悪い。

二作目はけもフレ+ソシャゲを題材にした作品。ソシャゲに宇宙が支配されたディストピアを、まどまぎ的スケールで救う叛逆の物語。けもフレ要素。実はそんなに濃くないのでは……?
話の落とし所としては一番好きというか。納得出来るオチだった。巡り巡った世界で、二人は再び引き寄せられる。道中の絵面がグロテスクなのに最後だけ綺麗。これは魂の百合ですわ。

三作目。声優という記号を用いたスペースオペラ。宇宙航海モノっていうのかな。この話も充分ぶっとんでる筈なんだけど、他と比べて随分マイルドに感じられた。声優核融合爆弾とか声優カラテとか字面だけで面白い。ズルい。サチアカはいいぞ。

ということで。総評としてはこじらせすぎた悪いオタクですわこれ。悪いオタクに知識と才能与えるとこうなるんだなぁ~という典型。どれもそれなりに面白いから厄介だ。


満足度:★★★☆☆
スポンサーサイト



「魔女の旅々」、感想。

71ydtAMv7HL.jpg


あらすじ
あるところに旅の魔女がいました。彼女の名はイレイナ。
旅人として、色々な国や人と出逢いながら、長い長い旅を続けています。
魔法使いしか受け入れない国、筋肉が大好きな巨漢、死の淵で恋人の帰りを待つ青年、
滅んでしまった国に独り取り残された王女、そして魔女自身のこれまでとこれからのこと。
わけのわからない可笑しな人や、誰かの美しい日常に触れながら、
今日も今日とて魔女は出逢いと別れの物語を紡いでいきます。
「構わないでください。私、旅人なものですから。先を急がなければならないのです」
魔女。――そう、私です。


リリエールの時から気になっていた魔女の旅々をやっと読了。イナイレさんのキャラ自体が気になった、というのもありますけど。某スレで百合ノベルとして名前が上がってたので、僕としては一読しない訳にはいかないんっすわ。

まぁ内容としては。よくある旅モノというか。短い話が幾つも重なったあっさりめの話でしたね。キノ程訓示的だったり寓話的な要素は強くなく、お手軽な観光気分で読めます。偶に後味がすっきりしない話もあったりしますけど、基本的には爽やかな話が多かったです。一話一話の頁数も少ないですし、空き時間とかちょっと暇な時に読むと丁度いい感じかな。

百合的な観点から見ると、一話目の「魔法使いの国」は中々。でもイナイレさんは結局旅立ってしまうんで、一つのキャラとそこまで密接に関われないんですよねぇ。あと文章自体も結構淡々としたものなんで、感情の動きとかで悶えることはそんなないかな。

全体的にユニークな話は多かったですし、充分面白かったんですけど。なんというか、可もなく不可もなく。徐々に百合度が増していくっていう噂は聞いてるので、気にはなるんですが……今は続き読むかどうか保留ですね。


満足度:★★★☆☆

「機巧少女は傷つかない16下 Facing "Machine doll II" 」、感想。

71vlbuOcMnL.jpg


あらすじ
機巧魔術――それは魔術回路を内蔵する自動人形と、人形使いにより用いられる魔術。神性機巧、誕生。定められた必然のごとく、予見通りに事はなされた。人類は《次の人類》を創造した……が、それは天地開闢以来、最強最悪の脅威となった。人智を超えた存在に対し、人に過ぎない魔術師たちには抗う術がない。しかし、《彼》はあきらめない。天体壊滅を食い止めるべく、《愚者》たる者の叡智が光る! 長き旅路の果て、数多の試練のその先に、少年が見出した解答――雷真が、シャルが、ロキが、最後に見つけた答えとは? シンフォニック学園バトルアクション、完結。

上巻読んで直ぐ下巻に移ったはずなのに、何故か読み終わるのに時間が掛かった。
ということで下巻。ほんとの最終巻です。

前巻で遂に誕生した神性機巧。次の“ニンゲン”と目される存在を奪う雷真の秘策__それは、彼女の中にある“夜々”を手繰り寄せること。

方法としては想像通り……というかそれしかないだろって感じですね。神性機巧を作るにあたり吸収された魂。その中には勿論夜々のものもあるわけで……。「俺の嫁」発言で揺さぶりをかけ、神性機巧の中の夜々を抜き出す。バンドールから神性機巧(ニンゲン)、そして本物の人間へ。

生命の神秘、人間の蘇生、人形から人間へ。そんな壮大で尊大な探求の答えは、結局のところ人が育む愛情なんやなって……(しみじみ)。

9年間の集大成として。それぞれのキャラクターが成長を遂げ、そして各々の道を歩んでいく。人間となった夜々と共に、雷真はこの世界の枢軸として。中立の立場を貫いていくでしょう。

そんな彼らの門出を、僕はここで見送りたいと思います。彼らと歩んできた9年間は、僕の人生の一部でしょう。でもこれから先の人生は、誰も知らない……自分だけの道だから。

あ、余談ですが仕事辞めました。つまり今はニートです。やったぜ(?)。


満足度:★★★☆☆
終わり方としてはこれ以上ない……というか。これ以上語ることのないエンドでしたね……。これだけ追いかけてると最早内容の善し悪しよりも年月に依る感慨深さが勝る。
相互ブログ更新情報
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カウンター
プロフィール

キョウト

Author:キョウト
しがない編集者。感想は主にラノベが中心。ライトノベルとは読み始めて11年の付き合い。好きなジャンルは百合とゼロ年代だけど、面白そうなら何でも読む。基本文を書くのも妄想するのも何かを作ることも好きなので、自分で小説とかも書いてたりする。

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

オススメラノベ
イリヤの空、UFOの夏〈その1〉 (電撃文庫)イリヤの空、UFOの夏〈その1〉 (電撃文庫)
(2001/10)
秋山 瑞人

商品詳細を見る
旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。 (電撃文庫)旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。 (電撃文庫)
(2008/03/10)
萬屋 直人

商品詳細を見る
ミミズクと夜の王 (電撃文庫)ミミズクと夜の王 (電撃文庫)
(2007/02)
紅玉 いづき

商品詳細を見る
紫色のクオリア (電撃文庫)紫色のクオリア (電撃文庫)
(2009/07/10)
うえお 久光

商品詳細を見る
雨の日のアイリス (電撃文庫)雨の日のアイリス (電撃文庫)
(2011/05/10)
松山 剛

商品詳細を見る
マテリアルゴースト (富士見ファンタジア文庫)マテリアルゴースト (富士見ファンタジア文庫)
(2006/01/20)
葵 せきな

商品詳細を見る
DDD 1 (講談社BOX)DDD 1 (講談社BOX)
(2007/01/10)
奈須 きのこ

商品詳細を見る
空ろの箱と零(ゼロ)のマリア (電撃文庫)空ろの箱と零(ゼロ)のマリア (電撃文庫)
(2009/01/07)
御影 瑛路

商品詳細を見る
AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)
(2008/07/19)
田中 ロミオ

商品詳細を見る
空色パンデミック1 (ファミ通文庫)空色パンデミック1 (ファミ通文庫)
(2010/01/30)
本田 誠

商品詳細を見る
B.A.D. 1 繭墨は今日もチョコレートを食べる (ファミ通文庫)B.A.D. 1 繭墨は今日もチョコレートを食べる (ファミ通文庫)
(2010/01/30)
綾里 けいし

商品詳細を見る
機巧少女は傷つかない〈1〉 Facing 機巧少女は傷つかない〈1〉 Facing "Cannibal Candy" (MF文庫J)
(2009/11/21)
海冬 レイジ

商品詳細を見る
ベン・トー サバの味噌煮290円 (ベン・トーシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)ベン・トー サバの味噌煮290円 (ベン・トーシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)
(2008/02/22)
アサウラ

商品詳細を見る
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない  A Lollypop or A Bullet (角川文庫)砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet (角川文庫)
(2009/02/25)
桜庭 一樹

商品詳細を見る
AKUMAで少女 (HJ文庫)AKUMAで少女 (HJ文庫)
(2007/08/01)
わかつき ひかる

商品詳細を見る
世界の終わり、素晴らしき日々より (電撃文庫)世界の終わり、素晴らしき日々より (電撃文庫)
(2012/09/07)
一二三スイ

商品詳細を見る