「4 Girls」、感想。

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あらすじ
あこがれの同級生に、告白する間もなくふられた僕。そして僕をふった張本人である彼女は、僕を無理やり連れて学校をさぼると言い出して―「scratches」。偏屈そうなおじいさんが一人で暮らしているはずの隣の部屋のベランダで、タバコをふかす変なおじさん。おじいさんの親戚だという彼と、ベランダでぼんやりすることが多い私は、次第に話をするようになり―「サブレ」ほか計4作品を収録。4人の少女たちの、トホホでワハハな日々を描く、哀しいけれどあったかい、珠玉の青春ストーリー。

柴村さんの小説というだけで手に取る理由にはなるんですが。更に由良くんも登場するってんだから勿論買いますよ。という訳で今更読ませてもらいました4Girls。

「scratches」
四人の少女たちをメインに据えた青春ストーリー__ということですが。あとがきにもある通り一作目は男子高校生視点です。個人的に柴村さんは女子高生の心裡とか女子高生という生物自体をリアルに描くのがうまいなぁと思うんですけど。柴村さんが描く男子高校生も好きなんですよねぇ。今作はなんとも切ない話でした。主人公は勿論ヒロインに関しても。いやぁ~、人生っていうのはままならないものですなぁ。まさに掛け違った二人って感じ。でも僕こういう関係性好きなんですよね。実らない恋を抱えた男女の二人組って。

あ、そうそう。この話では何気に由良先輩も出てきます。時系列的にはプシュケ(後半)の続きかな。久々に一般人視点から見た変人由良を読めてよかったかな。

「Run! Girl,Run!」
短い話なんですけどね、一応一作目と繋がってる(世界観と時系列が同じ)話ですね。変わりたい女の子とちょっと意地悪な男の子のお話。変わりたいなら、うじうじ悩んでるより先ずは行動あるのみ!

「タカチアカネの華麗なる小細工」
此方も一作目と同様男子高校生視点のお話となります。あれ? 4Girlsなのに半分が男視点だぞ……? まぁいいか。今作は前半では主人公が如何にして「タカチアカネ」が持ってきたストラップを売りさばいていくかという点で興味を引き、後半では「タカチアカネ」という人物は何者なのか? というミステリーに様変わりします。そしてその正体は……?

「サブレ」
ラストのサブレはこの短編集の中では一番リアルに女子高生を描いた作品かなって気がする。雰囲気も合わさって「scratches」の次にすき。遠くに見える建設途中のマンション。眼下にまとまった街の景色。隣のベランダでタバコを吹かす男に、両親の下らない喧嘩。学校での身のフリと、お菓子作り。一つのきっかけで、少女の日常が少しだけ変わっていく。甘く腐っていく檻のようなベランダから紡がれる。馥郁たる日常のお話。

とまぁ、柴村さんらしく安定したお話達でした。短編ということで一つ一つのお話は薄めですけど。ちょっとづつ摘める感じで悪くないです。でも雰囲気作りや心情を掘り下げるには、短編だとちょっと物足りないですね。


満足度:★★★☆☆
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「リリィの籠」、感想。

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あらすじ
絵のモデルを頼んだ加菜に、憧れにも近い感情で惹き付けられていく美術部員の春―生意気な女子生徒―由貴に、こっそり大切な思いを打ち明けてしまったえみ先生―容姿の劣る親友・実枝に彼氏ができ、穏やかでいられなくなる里加―女子高を舞台にキラめく感情の交差を描き出した、書下ろし1編を含む全7編。

前々から百合小説界隈では取り上げられてた作品。やっと購入して読みました。作品の舞台が地元の知ってる高校(多分)ということもあってか、ちょっとだけ親近感もあったり……?

で、感想。全体通しての意見なんですが。これは百合作品というより正確には「女同士の話」といった方が的確かもしれません。女同士特有の関係性とか雰囲気とか。面倒くさい感情を切り取って見せつけるような作品かなーと思いました。

この短編集ではあまり百合っぽくない話からほのかな百合の芽生えを感じさせる作品。そしてリアルな百合を描いた作品がありましたが。いわゆる男性向けの百合とはまた違った空気感だなと思いました。萌えたり悶たりといった感情を抱く話(ゆうちゃんはレズ)はありましたが。メインはやはり恋愛部分ではなく女子高生特有の心裡にスポットを当てたのかなと。


満足度:★★★☆☆

「しにがみのバラッド。〈2〉」、感想。

1巻→「しにがみのバラッド。」、感想。

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あらすじ
ある日、ひとりの少女が目覚めました。その少女は、人間ではありませんでした。手には、鈍色に光る鎌を持っていました。傍らには、奇妙な黒猫がいました。少女は―「死神」でした。そして、死を司る少女には、他の仲間と違うところがありました。その姿が、雪のように真っ白なこと。その心が、春のようにやさしいこと。これは、白い死神の、哀しくてやさしい物語です。

正直、一巻だけ読んでそれで終わりでいいかなーと思ってたんですが(長いし)。なんだかんだで二巻も買いました。近所の古本屋覗いたら全巻揃ってたからね。そりゃ二巻目も買ってやるか~となりますよ。

で、感想。今巻も一巻と同様切なくて淡い物語でした。いってしまえば一巻と似たような話しかないし、モモ関連の進展も蛇足に感じてしまう。でもやっぱこの話というか雰囲気が好きなんですよねぇ。今巻では特に「あさっての未確認レインボウ。」が好きかな。なんていうのかなぁ。柳原くんのキャラが好きすぎるっていうのもあるんだけど。柳原と香川さんの二人の間柄っていうの? 関係が好きなのかな。

で、なんでそんな好きなんかなーって思うにね。柳原くんが唐突に話し始めた修学旅行の話。妙に印象に残ってるんっすよ。好きな女の子の部屋に忍び込もうとして窓から落ちて、死にかけるっちゅーバカみたいな話なんっすけどね。かっこつけるために命をかけられるバカってかっこいいじゃんって。命をかけてかっこいいことやっちゃって、結果死んじゃった男の子が言うんですよ。立派な夢があったのに人助けで死んじゃった男の子が、夢を見つけられない好きな女の子に。元気づけるためにそう言っちゃえるんですよ。死んでるくせに人を笑わせようとして、将来の夢語ったりしちゃって……。あー、なんか存在が哀しい……。ほんと強いよ、お前……。


ってな感じの巻でした。あ、水のないプールもそれなりに好きっすよ。なんか最近あんま小説読んでねーなー……。


満足度:★★★★☆
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Author:東 京人
感想は主にラノベが中心。ライトノベルとは本格的に読み始めて9年の付き合い。初めて読んだのは12年前くらい。好きなジャンルは百合とゼロ年代だけど、面白そうなら何でも読む。基本文を書くのも妄想するのも何かを作ることも好きなので、自分で小説とかも書いてたりする。

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