「ひとつ海のパラスアテナ2」、感想。

ひとつ海のパラスアテナ (2) (電撃文庫)ひとつ海のパラスアテナ (2) (電撃文庫)
(2015/04/10)
鳩見すた

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あらすじ
「大丈夫。助けはきっと来るよ」
見渡す限りの水平線(ホライゾン)。浮き輪もなしで波間に漂う少女・アキと、もう一人。疲労は、限界だった。『溺死』という不吉な二文字が、脳裏をよぎる。
「……来ないと、思います」
波間にぽつんとたゆたう二人。海と空。二色の青しか存在しない現代(アフター)で、漂流者を助ける者は漂流者自身しかいない。
「大丈夫。絶対助かるよ」
「助かりません」
二人の周囲には、海面から太いケーブルが脱出を遮るように突き出し、漏電によって稲妻のように輝いていた。ケーブルの上には、獲物の命が尽きるのを待つ猛禽の眼もあった。
少女が悟ったように、微笑みながら言った。
「助けは『絶対に』来ないんです。ここは……セントゥリア海峡ですから」
絶望的な状況の中で――
二人の「生きるための戦い」が、始まる。


この手の話は基本的に一巻完結イメージが強かったんですが。ちゃんと出ました二巻目。次巻が出ることもほぼ確定しているので少なくとも三巻まではやるみたいですね。結構壮大なストーリーになってきましたし。一体全部畳むまでに何巻かかるんだ……?って感じですが。

さて、前巻の時点でこの作者さんは才能も実力もある新進気鋭だな~と思ったんですが。残念ながら今巻を手放しに褒めちぎるという訳にはいきません。確かに文章力も高い水準でありますし知識もある。独特の世界観を演出出来ているし構成面やストーリーラインに問題はないんです。でも、ちょっと話がワンパターンだったのが残念かなと。あとは話が忙しすぎる。息つく暇もないというか。ついていくので精一杯って感じですよ。今巻で色々と新たな謎やら伏線がばら撒かれましたし。そして最後のアレ。予想外の展開ではあるんですが。今まで話が二転三転してきたので驚こうにもあまり実感がないというか。

まぁ総評としては詰め込みすぎってとこですかね。あとこの作者さんはあまり文章で読ませるタイプじゃないのかな、と。読んでいても胸に迫るものがないんですよね。三巻……買うか悩みますね。つまらなくはないんだけど、素直に面白いとも言いがたい。二巻で凡作になってしまいましたね。僕としては貴重な百合作品なので応援したいですし売れて欲しいんですけど……。


満足度:★★★☆☆
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「バカとテストと召喚獣12.5」、感想。

バカとテストと召喚獣12.5 (ファミ通文庫)バカとテストと召喚獣12.5 (ファミ通文庫)
(2015/03/30)
井上 堅二

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あらすじ
ヤドリギの下に立つ人は――キスを拒むことはできない!?

三年生との試召戦争を劇的な勝利で飾った明久たち二年生。
まっとうなクラス施設もゲットして、快適な学園生活を送るFクラス面々が今関心を寄せるのは、そうクリスマス!
しかし彼らは知らない……学園長がまたいらぬ気を回そうとしていることを!
『僕と聖夜と渦巻く陰謀』前後編。そして、女子からの数々の仕打ちに耐えかねたバカたちが遂に報復に出た!?
『僕と同志とスカートめくり』他でお贈りする青春エクスプロージョンショートストーリー第6弾!!


バカテスもついに最終巻……ってこの件二回目ですね。十二巻の感想でも書いた通り、ホントに短編出ました。時系列的には全部きちんとその後の話です。という訳で短篇集の最終巻。バカテスも計18巻ですね~、いや~こうして考えると普通に長いですな。

てな訳で本編の感想に行きたいんですが……なんというかバカテスは基本内容がギャグですしさらっと読める感じのアレなんで、面白かったならそれでよしというか。特に語ることもないんですよね。お別れムードも前巻で済ましちゃってますし。ただ、バカテスはもう18巻目で。8年も読み続けた作品なのに未だに笑えます。ちょっと外で読むと危ないかもなと思える程に。初めて読んだ時はそれこそお腹が暫く痛くなるぐらい笑い続けましたし。読んでる間ずっと笑ってるぐらいの勢いでした。今ではクスっとくる程度ですけど。やっぱり安定感あるんですよね。当時どんな視点でバカテスを読んでいたかはもう忘れてしまいましたが。今ではなんだか旧知の友人か、後輩を観ているような気分で読んでます。「あ~こいつらまたバカやってるよ~」という感じに。

まぁなにはともあれ。こいつらに会えなくなるのは寂しいんですが。8年間お疲れ様でした!


満足度:★★★☆☆

「おともだちロボ チョコ」、感想。

おともだちロボ チョコ (電撃文庫)おともだちロボ チョコ (電撃文庫)
(2015/04/10)
入間人間

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あらすじ
「ナガモリトモカ、あなたはチョコの『おともだち』に選ばれました。よろしく、ね?」

人型兵器で巨大生物から地球を守る。
そんな日々の中で、私、永森友香は一人の『少女』と出会った。
ロボット。少女は自身をそう自己紹介した。傍にいる、うさんくさい博士風の男によると、彼女は『チョコ』という名前らしい。
チョコは、私を『おともだち』に選んだという。
「トモカ、一つ尋ねます。友達とはなんですか?」
知らないのかよ。
……いや、待て。じゃあ私はその意味を知ってるのか?
ある意味、巨大ロボットよりも非現実的な存在で。人類の誰よりも綺麗な目をした機械。
これが私と、チョコの出会いだった。


最近の入間は割りと好きだよ。

ということで買わせて頂きましたおともだちロボ。勿論百合的な部分も期待して買った訳ですが。僕的に、百合作品として見てどうなのかと問われると……。うーん、まぁギリギリ百合かなぁ?と反応に困る感じ。広義の意味では百合に入るとは思うけど、狭義的には入らないかもな、と。でも入間はラブコメって言ってるんだよな。ラブコメでセカイ系ガール・ミーツ・ガールなロボものなんだよな。つまり意図的には間違いなく百合。そこには愛がある。

とまぁ表面的なことばかりで内容に触れないのもアレなので。全体の内容に触れた感想を書こうと思います。先ず良かった点。宇宙怪獣が侵攻してきて人類が追い詰められてロボットで対抗しながらじりじり時間稼いで~火星に脱出してぇ~残された人類は宇宙怪獣と戦うよ~とまぁ物語の導入というか主観を一切排した梗概はこんなもんです。割りとよくある感じというか王道ですね。なのでそこに関して特に褒める部分もないんですが。ただ敵の弱点が海水で、ロボの動力や兵器が海水によって動いてるって設定は当たり前すぎなくていいですね。ロボの名称が「カタツムリ」だったり「ナメクジ」だったりするのもなんか好き。ロボが人型である理由もちゃんと着けてくれたのは好印象。あとはまぁ、入間が意外と固めの文章書けて、ロボものも書けるっていうのが分かったのは収穫かな。

そして悪い点。正直この作品は良い点よりも悪い点に目がいってしまう。
一つ目。ロボ少女であるチョコと主人公との交流が浅く、ラストにそこまで感情移入出来ない。
二つ目。初っ端からCOSで主人公の僚機をほぼ全滅させたチョコを読者がどれくらい受け入れられるのか。
三つ目。色々と設定も投げっぱなしだし一巻で締めるような内容じゃない。仮に二巻があったとしてもあのラストから話がつながるとは考えにくい。
四つ目。入間の文章で大分誤魔化されているけど内容がとっ散らかりすぎている。何をしたかったんだ入間。
五つ目。やっぱり最後の展開は急すぎる。カァールディスで一挙殲滅作戦が開始されるってとこから一気に畳みにきたけど畳みきれてない。この間にあと2,3巻は入れるべき。

まとめ。入間としてはハズレかなぁという気がする。思えばラノベ三大地雷の「ロボ」、「女主人公」、「百合」という3つ全てを満たしており。入間じゃなければそもそも出すことも叶わなかったんじゃないかという話である。でもこの3つが全て入ってる=駄作になるとは僕は考えたくない。僕は全部好きだしそれを組み合わせて相性が悪いとも思えない。この作品だって、色々残念な感じになってはいるが。光る部分はあるし可能性を感じる作品だ。一言で言えば「惜しい」。


満足度:★★★☆☆
若干★2寄りの★3。

「B.A.D.チョコレートデイズ(4)」、感想。

B.A.D. チョコレートデイズ(4)B.A.D. チョコレートデイズ(4)
(2015/01/25)
綾里 けいし

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あらすじ
本編のその後も収録した『B.A.D.』シリーズ最後の短編集!

「人間は、さ。わけわかんねぇ方向から、なんでっていうことで、
無理やり救われちまうことがある」蟲の怪異に怯える私に名も知らぬ金髪の人はそう言った。
そして古書店で働く霊能探偵を紹介してくれたのだが――
『B.A.D. AFTER STORY』。狐との決戦後、白雪は未だ小田桐と再会できずにいた。
一族の掟と自らの恋心に悩む彼女の前に婚約者を名乗る男が現れ……
『恋しき人を思うということ』他3編を収録したチョコレートデイズ・セレクション第4弾!


B.A.D.シリーズ最後の短篇集。アフターストーリー目当てに購入させていただきました。ラノベでは貴重な伝奇モノとして、中々に長く続いた人気シリーズもついにホントのホントに終わりですね。寂しいですが最後までこの作品を好きでいられてよかったです。短編は一巻以前の話が三本、五巻辺りの話が一本、そしてその後の話が一本となっております。

一巻以前の話だと七海さんが予想以上に計算高く狡猾な幼女なんだなとか、B.A.D.らしく微妙に後味の悪さが残る話を読めてよかったかなってとこと。五巻辺りの話は正直五巻自体の内容を忘れ気味なんでアレなんですけど。小田桐くんの白雪さんとの結婚への障害は、予想以上に険しいんだなってことを知れて面白かった(?)です。

で、本命のアフターストーリー。小田桐君が異界から戻ってきて、周りで五年の時が過ぎ。繭さんとも別れて新しい生活を営み始めた小田桐くんと、その周りの人々を無関係な人間から観たお話。なんかもう、後日談ってこういうのでいいんだよなって頷いちゃうような話でした。その後のキャラたちがどうしてるのか。それさえ知れれば読者としては満足なんです。雨香を異界まで取り戻しに行く話でもやるのかな?と思ったけど、彼女が幸せに生きているならば。場所は問わないということでしょう。

ということで。綾里さん五年間お疲れ様でした!

最近また少しずつラノベ消化するモチベが出てきたんでこの調子で読んでいきたいですね。現行追いかけてるシリーズ24シリーズありますし、読みたいラノベ200冊以上ありますから……(でも気になる新作があったら買う)


満足度:★★★★☆

「棺姫のチャイカⅫ」、感想。

棺姫のチャイカ (12) (富士見ファンタジア文庫)棺姫のチャイカ (12) (富士見ファンタジア文庫)
(2015/03/20)
榊 一郎

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あらすじ
ガズ皇帝との激戦後、消息不明となったトールとチャイカ。二人を探す旅に出たアカリと紅チャイカ。フェルビスト大陸に訪れた束の間の平和の中で、彼らは、彼女らは、どこで何をしているのか?そしてガズ皇帝亡き後も『チャイカ』という存在を警戒するジレット。いまだ明確な『終わり』が見えない中、ダチア子爵領で『ガズ帝国軍』―旧ガズ帝国の正統後継を名乗る少女を旗頭とした武装集団が現れ―。「我が名はチャイカ・ガズ」そう名乗った彼女のそばには、機杖を持った少女と黒衣の若者の姿が…。『チャイカ』サーガを締めくくる真のエンディング!!

チャイカサーガ、遂に完結!

という訳で棺姫のチャイカ最終巻です。今度という今度こそ最終巻です。物語としては前巻が最終巻みたいなものでしたが。この巻は後日談+おまけってことで。まぁ、確かに物語としては前巻で綺麗に(?)決着はついてますけど。その後が気になって仕方ない引きでしたからね。僕としては余韻の残る終わりでいいと思うんですけど。その後の話があるというなら今まで読んできた訳ですしそりゃ読みますよ。

でもね。後日談始まった瞬間結構ビビったよね。てっきりアカリと赤チャイカがトールと白チャイカを探す話始まると思ったら知らないチャイカが出てくるわなんかトールと白チャイカっぽい新キャラ出てくるわで。まぁ面白かったからいいけどね。でも一気に話飛んだ感あったよね。とっくに白チャイカとトール見つけたあとだったどころかチャイカ残党潰して回ってるってんだからさ。しかも最終的に新生ガズ帝国作っちゃうわけっしょ。そりゃびっくりよ。ほほーそう締めるか~って思わず唸っちゃったね。長く壮大な物語の終わりは“これから”を想像させるハーレムエンドってな。思ってたのと違う後日談だったけどまぁいっかな。にしてもどうしてユリエが偽物って弓兵にバレたんやろな。そこだけが疑問。

そしておまけに収録された弓聖の話。時系列的には遺体集めをしている途中。まだニーサマが人間やめてなかった頃の話ですね。詳しい時系列はよく分からないけどそこら辺はアバウトな認識でいいっぽいと思う。フェイラ使いのチャイカが出てきたりガズ皇帝滅ぼした英雄の一人が出てきたりそいつと交渉して遺体ゲットしたり。なんていうかいつものチャイカというか。2,3巻あたりでやっててもおかしくないような話だったね。というかこの最終巻後日談とこの話で二巻分分けられるっしょって感じだったし。

んー、僕の感想としてはこんなもんかな。今更驚きとか感動するような部分もないし。

あ、でもアカリとトールの会話が読めなくなるのはちょっとさびしいかな。決して面白いモノではなかったんだけど。癒やしというか和むというか。場面場面に効果的に作用してたよね、あの会話は。緊張感を保ちつつ一旦場を落ち着かせたり、場面の転換点で入れたりと。他の作家がやったらただ滑るだけで非難轟々なんだろうけど榊さんだからこそ書ける空気感とテンポなんだろうなぁ。さすがは古くからいる実力者ですよ。そこの評価はホントに僕の中で高い。チャイカを構成する大事な部分でもあると思ってる。

ま、兎に角。四年と五ヶ月お疲れ様でした!


満足度:★★★☆☆
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東 京人

Author:東 京人
感想は主にラノベが中心。ライトノベルとは本格的に読み始めて9年の付き合い。初めて読んだのは12年前くらい。好きなジャンルは百合とゼロ年代だけど、面白そうなら何でも読む。基本文を書くのも妄想するのも何かを作ることも好きなので、自分で小説とかも書いてたりする。

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