「東京レイヴンズ10 BEGINS/TEMPLE」、感想。

東京レイヴンズ10  BEGINS/TEMPLE (富士見ファンタジア文庫)東京レイヴンズ10 BEGINS/TEMPLE (富士見ファンタジア文庫)
(2013/10/19)
あざの 耕平

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あらすじ
「ごめんな、夏目。でも、いつか…きっと、また会おう」夏目を蘇らせるため『泰山府君祭』を執り行った春虎。夏目が目を覚ましたとき、その姿はもう何処にもなかった。そして夜は幾度も廻り―舞台は、冬の気配深まる山寺へ。幼い頃に寺に預けられ、下っ端として雑用をこなす少女・秋乃は、新入りの面倒を見るよう命じられる。蛟の生成りだという新入りに、不吉な予感を覚える秋乃。時を同じくして、三人の『十二神将』が来訪し、山寺は俄かに騒がしくなるが…!?大人気陰×陽ファンタジー、それぞれの想いと星の宿命が交錯する、待望の第二部―いよいよ開幕!!

手を出すのが遅くなってしまいましたがやっと読めました。という訳で東京レイヴンズ第二幕の一巻目です。

舞台は一転変わって山中のお寺。視点も新キャラに変わり主人公も春虎から夏目に。第一幕とは対をなすような構成となっております。いやぁ~しかし。相変わらず読み始めると止まらないといいますか。引き込まれる魅力がありますね。僕は基本的に情感あふれる文章が好きなんですが。あざのさんとか榊さんとか。昔から書いてらっしゃる筆力の高い方の硬い文章は自然と読めますし普通に好きですね。

さてはて。今巻は一巻ということもあってかあまり物語は激しく動いてないです。始動の巻であり激動の巻ではないですからね。色々とまだ分からないとこがありつつも新キャラを織り交ぜて深みを増していくストーリー。終着は夏目の完全蘇生か、はたまたその先か。

個人的に今巻での注目ポイントはやっぱり土蜘蛛再登場でしょ!やっぱり強い!圧倒的!かっこいい!僕が東京レイヴンズに引き込まれたといいますか。一巻読んだ時1番興奮したところ土蜘蛛登場した時だからね。装甲鬼兵土蜘蛛。あれに萌えない男は居ない。

それと、春虎くんもかっこいい。覚醒春虎やっぱいいですね。鴉羽羽織って片目眼帯。そして鷹揚自若で泰然としたオーラ。惚れてまう……。

次巻は秋乃と夏目が東京行ってどうこうって話なんですかね。他の仲間達のその後も気になるし。早く続き読みたいなぁ。そんな暇ないけど……。




満足度:★★★★☆
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「さよなら流星ガール」、感想。

さよなら流星ガール (メディアワークス文庫)さよなら流星ガール (メディアワークス文庫)
(2014/05/24)
一二三スイ

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あらすじ
8年後にやってくるプシュケ流星群を、僕たちは再び観ることができるだろうか――。

北海道のある町で、同じ日同じ病院に生まれた僕と茉莉。家もお隣さん同士という、絵に描いたような幼馴染の僕たち。唯一の違いは"健康な体"で生まれてきたかどうかだった。
いくら星に願いを込めても、神様は茉莉の病弱な身体を治してくれる気がないらしい。けれど彼女はその小さな体じゃ足りないほどの好奇心に溢れていた――。
入院生活での熱心な読書が災いし、ちょっとどうかと思う理系女子に成長した茉莉は、いつも僕を振り回してばかり。ただ、僕には言えない大きな秘密を抱えているようで――。
これは、きらきらの恋をし、やがては消える少女と僕の、刹那に輝く星のような物語。


世界の終わり、素晴らしき日々より」が本当に好きだったので、同作者ということでこの本も買わせていただきました。
ホント、この作者さんはこういう話書かせたら上手いですよね。何度も琴線に触れるシーンがありました。なんてことない、淡白な一文でも。それに十分泣かせる力をもたせられるのはさすがとしか言い様がないです。

特にキャッチーだったり奇抜だったりする話ではない、素直な物語なんですけど。だからこそ作者の筆力が出るといいますか。安心して読めるんですよね。文章も構成も雰囲気作りも物語を作る事を意識していて非常に高クオリティ。これぞ小説って感じがします。もしこの内容でケータイ小説レベルの文章だったら散り散りに破って火葬するレベルですよ(そもそもどんな凄い内容でも文章がアレだったら僕はゴミ箱に投げ捨てる人間だけど)。

当時、ちゃんと学生してた時のことも思い出してちょっと郷愁に浸っちゃったりもしましたね。当時は全然意識してなくて、寧ろ世間一般でいう『学生』とはかけ離れた過ごし方をしているのだろうと自分では思っていたんですが。今思い返すとそれでも立派に学生らしくて青春っぽいこともしてたのかなぁ、なんて。

これは是非ライトノベルという垣根を超えて読んで欲しいです(というかメディワをライトノベルと定義していない人もいるだろうが)。表紙とか内容からして、俗にいう『ラノペ』っぽさは感じませんし。芯が通った、透き通ったお話です。




満足度:★★★★★
一二三さんは僕にとっての第二の秋山さんになれるかもしれない……。あ、でも第二の秋山さん候補には松山さんもおられるな。甲乙つけがたい

「スラムオンライン」、感想。

スラムオンライン (ハヤカワ文庫 JA (800))スラムオンライン (ハヤカワ文庫 JA (800))
(2005/06/09)
桜坂 洋

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あらすじ
Aボタンをクリック。ぼくはテツオになる―現実への違和感を抱えた大学1年の坂上悦郎は、オンライン対戦格闘ゲーム“バーサス・タウン”のカラテ使い・テツオとして、最強の格闘家をめざしていた。大学で知りあった布美子との仲は進展せず、無敵と噂される辻斬りジャックの探索に明け暮れる日々。リアルとバーチャルの狭間で揺れる悦郎は、ついに最強の敵と対峙するが…。新鋭が描くポリゴンとテクスチャの青春小説。

前にSF短篇集で後日談を読んだ時から気になっていた本作。順番は逆ですがやっと読むことが出来ました。シリーズモノで新巻読めていないのになぜこのタイミングで……とは思うものの。まぁ、自分でもよく分からないですが特に積み本を読む順番に信条があるわけでもないので(法則はあるが)どうでもいいですね。

で、感想。今では当たり前となった家庭版ゲームのネットワーク対戦ですが。当時としてはまだそれ程技術が進んでなく、やはりSFという分類なんだな、と思いました。今読んだら「いってしまえば普通の青春小説じゃね?」と思えるんですが。ある意味現在を予見した内容とも言えます。

作品を形作る文章も、雰囲気も、構成も、キャラクターもかなりいい味出していて僕としては高評価です。梅雨という季節の雰囲気、気怠い大学生の雰囲気、新宿のどこか疲れきったアーバンな雰囲気。そして、VT内での無機質な中にも熱を感じる雰囲気。それぞれが咬み合って小説の中に作品内での“現実”を作り上げています。

主人公のキャラも好感を持てます。どこにでもいそうなリアルな大学生って感じで。でも、ちょっとだけバーチャル寄りに片足突っ込んでたり、自分なりに揺るぎない信条があったり。どこにでもいそうなありふれた人物でありながら、それを主人公として成立させられる桜坂さんの筆力には尊敬を示します。

格闘ゲームの世界と現実の世界の二足の草鞋。主人公が現実世界に身を置きつつも、それを削ってまで仮想の世界に賭ける意義とは。その真意とは。

これは、他人からみれば無意味でしかない事に。自分なりの意義を見出した人々の戦いの記録__

後日談のエクストラ・ラウンドと合わせて読むと更に楽しめるのでどっちも未読な方は「スラムオンライン・EX」の購入をオススメしますね。というか、個人的にはやっぱりエクストラ・ラウンドにこそこの物語らしさといいますか、全てが凝縮されてるような気がします。




満足度:★★★★☆

「神さまのいない日曜日IX」、感想。

神さまのいない日曜日IX (ファンタジア文庫)神さまのいない日曜日IX (ファンタジア文庫)
(2014/05/20)
入江 君人

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あらすじ
「私、死んじゃったんですね…」アイは、土曜の朝に死んだ。ユリーも、傷持ちも、ディーも、ウッラも、それぞれがアイの死を受け止めた。そして、皆が思った。「アイ、キミは、これからどうするの?」死者として埋葬されるのか、このまま在り続けるのか…。アイは待っていた。脅威なき世界の魔弾となったアリスと、悪なき世界に舞い降りた魔女の娘を―。世界の終わりに出逢った少年と少女。ふたりは奇跡を起こせるのか―?墓守アイの願いの物語、ついに完結。

激動なんてことはなく。緩やかに収束した最終巻。蛇足感を覚えるほどに平坦な内容でした。なんというか、作者自身がこの作品について噛み含めるような。辻褄を合わせるような、外れた関節を戻すような内容でしたね。よくもまぁ、1巻からここまで引き伸ばしたなーと。

とはいっても。僕は「神日」を1巻以外は全部蛇足だ、と言いたい訳ではありません。死者の国のところとかはまだ面白かったと思いますし。でも、やっぱり1巻でこの話は完成されてたんじゃないかなぁ、と。この巻でのラストを読むとそう思います。一巻でなかったとしても、落とし所は他の巻でもあったのでは?と思います。期待はずれというかなんといいますか……。待った末に出された回答がこれではちょっと落胆してしまいますね。

それと。今になって思い返せばこの作品の文章ってかなり読みづらいし下手だよなぁ、と。言いたいことが伝わってこないしあべこべで稚拙。仮にもプロならもっとマシな文章を書いて欲しいですね。この作者の新作である「魔法の子」。結構好評らしいですが(文章も神日に比べ改善されたとか)、さすがに読む気にはなれないです。

内容があまりにも退屈すぎて読み終わるのに少し時間が掛かってしまいましたが。これにて神日最終巻のレビューは終了です。魔女旅団出てきたあたりからかなりどうでもよくなってきた感ありました。終盤の迷走っぷりは慚愧に堪えない。




満足度:★★☆☆☆
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プロフィール

東 京人

Author:東 京人
感想は主にラノベが中心。ライトノベルとは本格的に読み始めて9年の付き合い。初めて読んだのは12年前くらい。好きなジャンルは百合とゼロ年代だけど、面白そうなら何でも読む。基本文を書くのも妄想するのも何かを作ることも好きなので、自分で小説とかも書いてたりする。

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