「B.A.D. 9 繭墨は人間の慟哭をただ眺める」、感想。

B.A.D. 9 繭墨は人間の慟哭をただ眺める (ファミ通文庫)B.A.D. 9 繭墨は人間の慟哭をただ眺める (ファミ通文庫)
(2012/10/29)
綾里けいし

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あらすじ
せめて、知る人間は幸せであれと望む――――たった、それだけのことが。

「嘆こうが悔やもうが、それが君という人間だよ」チョコレートを囓りながら繭墨あざかは言う。
唐繰舞姫の足を奪い、復讐を果たした嵯峨雄介は失踪した。
久々津は雄介を殺し、自身の死をもって主を守れなかった償いをするという。
この憎悪の連鎖を止めなければいけない。彼が死ねば僕は一生後悔する。
久々津の拷問から逃れた僕は、駆けつけた白雪の助けによって雄介の行方をつきとめるが--残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー第9弾!


今巻で激動の雄介編も終了。次回は最終章となる繭墨編が始まります。

B.A.Dもいよいよをもって終わりが見えてきましたね。後数巻で終わりといったところでしょうか。

今巻でも相も変わらず小田桐君は驚愕する程偽善者で反吐が出る程の醜い善人です。彼の偽善者っぷりはもはや異端の域。周りが変人奇人狂人ばかりだからまともな小田桐君が対照的に変に見えるっていうのもありますがどうやらそれだけが理由というわけではないのでは?というのを今巻に出てきた赤い女との件で思いました。

小田桐君はただ異能を埋め込まれただけの『被害者』から『異能自体』へと変質している気がします。
小田桐君の存在自体が真に異端でありトリガーである、と。

「突出した自己犠牲の精神は平凡を望むためのものとしてはあまりにも矛盾しすぎている」

何はともあれそんな小田桐君のおかげでく久々津は姫様と結ばれ、雄介は日常へと回帰できました。
ハッピーエンドを迎えられたのも、本当に愚かな、愚かなただの人間だったからこそ、この結末に至れたのではないかと思います



満足度:★★★☆☆
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「世界の終わり、素晴らしき日々より」、感想。

世界の終わり、素晴らしき日々より (電撃文庫)世界の終わり、素晴らしき日々より (電撃文庫)
(2012/09/07)
一二三スイ

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あらすじ
敵対する近隣国『高国』との開戦直後、突如として人類のほとんどが消えた“終わってしまった世界”。その片隅で出会ったチィとコウ。2人の少女は古いトラックに乗って旅に出た。スケッチブックを手放さない人見知りのチィと、いつもポケットに拳銃を突っ込んでいる皮肉屋のコウ。2人がある日たどり着いた街、そこには、戦争と消失の混乱で散り散りになった『高国』の軍人が潜んでいた―。「あんたが生きた世界は素晴らしかった?」シンと静まり返った世界。希望と絶望をボロボロのピックアップトラックに載っけて進む少女たちの旅物語。チィとコウが行き着く先、それは―。

この本との出会いはある日僕が積み本もなくなりたまには新巻を買うか、と思い書店のラノベコーナーを適当に眺めている時だった。通りかかった電撃文庫の棚でこのタイトルを見かけた瞬間僕は運命を感じた。

「世界の終わり、素晴らしき日々より」

このタイトルを見た時僕の頭には「旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。」が浮かんだ。続編かな?とも思った。何はともあれ自分の好きな本の新シリーズかもしれないとなれば手にとるしかあるまい。そこで手に取り表紙を見てみると…。なんとイラストがなばなさん!?なばなさん!なばなさんじゃないか!僕が大好きな「くあっどぴゅあ」のなばなさんじゃないか!

これはもう…これはもう…購 入 確 定 

まぁ結果として続編でもなんでもなく作者も違かったんですがね。それでも十分に楽しめました。

こういうお話はセカイ系、終末系、なんて言ったりするのでしょうか。そういったお話の中でも雰囲気的には「旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。」に似てる感じはしますね。勿論細部は違いますが結果的に「どうしようもなくなったセカイでも生きていく」というテーマは変わらないと思います。

それを踏まえた上でこの作品の魅力を語っていきますと。まずこの方の詩的で洒落た表現の文章は中々に僕の好みでした。「いいな」と思う表現が多く自分自身も使ってみたい、参考にしたいと思うのも沢山ありました。

それにコウやチィ、片耳に穴が空いた男の葛藤などの心理的な部分での動きに夢中になって読んでしまいました。

なぜ急に人は消えてしまったのかについて細かい理由や説明はなく謎のままですがそれもまたいいのではないかと思います。そういう事を考えなくてもいい、そんな話だと思います。

荒廃した世界で描かれる女の子同士の友情。素朴な肌と肌の触れ合い。嫉妬。終末感漂う世界でただ一緒にいたいという純粋さ。終わってしまった世界だからこその非生産的恋愛。個人的には百合ラノベにカテゴライズしたいです。


広い世界の小さなお話。どんな世界でも、幸せを見つけられれば、人々は生きていく事ができる



満足度:★★★★★

2巻→「世界の終わり、素晴らしき日々より 2」、感想。
3巻→「世界の終わり、素晴らしき日々より 3」、感想。

「なれる!SE(3) ―失敗しない?提案活動―」、感想。

一巻→「なれる!SE―2週間でわかる?SE入門」、感想。
二巻→「なれる!SE2―基礎から学ぶ?運用構築」、感想。

なれる!SE3 失敗しない?提案活動 (電撃文庫)なれる!SE3 失敗しない?提案活動 (電撃文庫)
(2011/01/06)
夏海 公司

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あらすじ
とある企業から出入り禁止処分となったスルガシステム社長・六本松。しかし、その企業は大規模案件の発注を控えており、諦めきれない六本松がそのコンペに参加するべく自らの代打として白羽の矢を立てたのは、あろうことか新卒の桜坂工兵だった!右も左もわからないまま、立華や梢の力を借りて提案書の作成をはじめる工兵だったが…。立ちはだかるのは先方の公明正大を絵に描いたような潔癖キャリアウーマンに業界大手の競合企業たち。はたして小規模会社の新入社員・工兵に勝算はあるのか―。

シリーズモノ一本読み終わってないにも関わらず他のシリーズモノに手を出しちゃう事が多々ある僕です。

さて、ということで3巻です。

今巻でもまんまと社長の口車にのせられ仕事を押し付けられた工兵くん。さてその仕事というのがRFPの作成…。勿論RFPなど作ったことのない工兵は室見さんや梢さんと力を合わせ嫌味な大企業JT&Wと競争する事に_

今巻ではDR(disaster recovery)を任せる会社を決めるためのRFP(Request For Proposal)、日本語訳で提案依頼書を工兵たちが作ろう!というお話です。細かい事は僕に訊かないでください。この業界に関しては素人どころか僕は無知です。

といってもそのまま用語解説もなしに丸投げというのもきまりが悪いので一応軽く説明を…
まずDRとは災害などによる被害からの回復措置、あるいは被害を最小限の抑えるための予防措置のこと。
次にRFPは発注先候補の業者に具体的な提案を依頼する文書。必要なシステムの概要や構成要件、調達条件が記述されているもの(wiki参照)

さぁこれでわかっただろう!僕がこの業界に全くの無知だという事が!!そんな僕でも楽しく読める素晴らしい小説ですみんな買いましょう!!!!(ステマ


それにしても前巻で段々と工兵くんが立派な社会人、SEとして成長してる気がすると書きましたが…変態さも増してきてる気がします。寧ろ変態さが露呈してきたというべきでしょうか。僕もあんな職場にいたら間違いを犯しまくりそうなので何も言えませんが。

そして、今巻も相変わらず室見さんが可愛かったですねぇ…室見さんはツンデレカワイイ!!!!(小並感


工兵死ね(直球




満足度:★★★★☆

大体星4つな気がしますね…まぁそれだけ僕の選別眼が優れているという事でしょうか。たまにはボロクソに評価書きたいものです。


「ビアンカ・オーバースタディ」、感想。

ビアンカ・オーバースタディ (星海社FICTIONS)ビアンカ・オーバースタディ (星海社FICTIONS)
(2012/08/17)
筒井 康隆

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あらすじ
わたしは知っている。
わたしがこの高校でいちばん美しい、いちばん綺麗な女の子だということを――。
あらゆる男子生徒の視線をくぎ付けにする超絶美少女・ビアンカ北町の放課後は、ちょっと危険な生物学の実験研究にのめりこむ生物研究部員。そんな彼女の前に突然、“未来人”が現れて――。
文学界の巨匠・筒井康隆が本気で挑む、これぞライトノベル。
21世紀の“時をかける少女”の冒険が始まる!


やっとのことで新しいPCを組み終わったところで早速更新。今回は前々から気になってた話題の作品である「ビアンカ・オーバースタディ」を読ませていただきました。たまには話題に乗らないとね!

筒井康隆氏といえば知っての通り時をかける少女の著者である。文豪である。巨匠である。78歳である。そんな方が書く「ラノベ」とは何なのか?どんなものなのか?と心して読んでみたところ…

なるほど、ライトノベルだな。と

予想してたのと違い文章はシンプルでわかりやすくすらすら読めました。というかヘタなラノベより読みやすいです。シンプルで洗練された文章って感じですね。

しかし所謂「ラノベらしさ」というのはそこだけではなく他の部分にも濃く出ています。特に話の破天荒さやロッサちゃんのキャラ付けなんかはラノベらしいところだと言えるのではないでしょうか。ロッサちゃんの独特の話し方などは語尾などでキャラ付けをするラノベっぽさを感じました。

とまぁここまでこの作品がいかに「ラノベらしい」かを挙げてきましたが…

改めて考えるとこの作品はラノベではないな

自家撞着してない!?と突っ込まれるかもしれないが、この作品はラノベでもありラノベではないのだ。二律背反である。ラノベの定義というのを正確に示すことはできませんが、今作は「ラノベっぽい何か」「一般小説家が思うライトノベル」といったところでしょうか。メタ小説ですね。段々自分でもよくわからなくなってきましたが…読めばわかるんじゃないですかねぇ…(投げやり

つまるところ全て太田が悪い



満足度:★★★★☆
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東 京人

Author:東 京人
感想は主にラノベが中心。ライトノベルとは本格的に読み始めて9年の付き合い。初めて読んだのは12年前くらい。好きなジャンルは百合とゼロ年代だけど、面白そうなら何でも読む。基本文を書くのも妄想するのも何かを作ることも好きなので、自分で小説とかも書いてたりする。

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