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「やがて君になる 佐伯沙弥香について 3」、感想。

1巻→「やがて君になる 佐伯沙弥香について」、感想。
2巻→「やがて君になる 佐伯沙弥香について 2」、感想。

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あらすじ
『だってわたし、今、あなたのことが好きだもの』
それは何年ぶりの『出会い』だっただろうか。大学二年生となった沙弥香を慕う、一つ年下の後輩・枝元陽。
今まで沙弥香が好きになってきた人の誰からも遠いその雰囲気。眩しいくらい積極的に好意を伝えてくる陽に初めは警戒しながらも、やがて彼女からの気持ちに応えるように、沙弥香は恋の形を模索する。
――誰かに恋をする度、星に手を伸ばすようだった。とても綺麗で、ただ届かない。それでも。その星に触れてみたいと、今度こそ。
沙弥香の恋の物語、完結編。


佐伯沙弥香についてもこれにて完結ですね……。
やが君関連の話は本当に終わりって感じで、少しだけ寂しいですわ。

今巻では大学生になった沙弥香の新しい恋のお話です。
前巻の感想では陽ちゃんのこと完全に小学生時代の女の子だと思ってたんですけど、違いました。
水泳教室の女の子とは本当にあれっきりなんっすね……。

陽から真っ直ぐな好意を向けられて、色々と考えながらも、それでもちゃんとした好きの形を見いだせた沙弥香を、ただ祝福したい。というか、表紙からも分かる通り、この巻は沙弥香に対する祝福で溢れている。佐伯沙弥香という人間は、幸せになるべき人間だ。

橙子に対し、まだ完全に割り切れてなかった沙弥香が、陽と出会い、恋をし、やっと一歩を踏み出せたんやなって……。

付き合ってからの陽ちゃんと沙弥香の交流が思ったよりも甘々で、沙弥香先輩には橙子を想ってこじらせ続けて欲しい……という願望がある僕も、素直に二人の行く先を応援したくなる。

改めて、『佐伯沙弥香について』という作品を、佐伯沙弥香という人間を、入間人間に書いてもらってよかった。
繊細で等身大な人間の感情、生活の描写、曖昧な質感……そういったものを表現する技術は、やっぱ頭一つ抜けてるからね。僕だってたまには素直に入間を褒めるよ。ようやったな。

恋をすることは、星に手を伸ばすことだと、佐伯沙弥香は語った。
遥か遠くにあるとわかっていても、その光に近づきたくて、手を伸ばして走り続けるしかない。

過去の沙弥香は、ただ星を見るだけで満足してしまっていた。
それで隣に立てていると思っていた。

今の沙弥香は、自身が“星”として求められる立場になって、初めて客観的に恋を観測できたのだと思う。
誰かを愛しいと想うこと。誰かから愛しいと想われること。その点が繋がって、恋という星座を形作るんだ。


……ポエムか?

ま、なんにせよ。僕から言えることはただ一つ。佐伯沙弥香の行く先に幸あれ。


満足度:★★★★★
ありがとよ、佐伯沙弥香……仲谷くん……入間……。
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「眠り姫と百合の騎士 ~お姫様はマゾ責めがお好き! ?~」、感想。

表紙

あらすじ
「もうわたし、我慢できない……。キスだけじゃ、なんか我慢できないの」

ソフトM気質なお姫様×まじめな女騎士が紡ぐ
ささやかな願いと、濃百合な旅路──

騎士の少女クリスはいずれ外国へ嫁いでしまう王女ティリアに切ない想いを抱きつつも、
夜伽の練習として王女とエッチな関係を結んでいた。
そんな折、ティリアは世界を救う犠牲のような役割「眠り姫」に選ばれてしまう。
残り僅かな時間の中、二人の少女の選んだ決断とは……?


レズセックス!(ロイドの護符)

どうも、レズセックス大好きおじさんことキョウトです。
読む順番が蒼百合館と前後してしまった感はあるけど、やっと読めました。
もうね、表紙の時点で優勝だよね。百合モノで焔すばるさんって……もう外しようがなくないっすか?
今となっては百合好きなら誰もが知るってレベルの有名人でしょ。
なんだかんだで僕も焔すばるさんは商業デビュー前から追ってますからねぇ。ここ数年の露出の多さは素直に喜ばしいです。やはり主戦場はエロだと思うし、そっちをメインにやって欲しいですけど、一般でのご活躍もめざましいですよね。
(レズ風俗で一般知名度が上がった感じがします)

まぁ僕としては早く単行本の2冊目が欲しいワケなんですけど……。
(『ちちゆりガールズ』からもう5年やで?)

そんなワケで、どちらかというと焔さん目当てに読んだ本ではあるんですが、総評としては小説本文も含めて良かったです。
正直な話、中盤くらいまではなんとも作家さんの文章が馴染まないというか……表現とかが時折下品に感じられて、文章が百合っぽくないんですよね。

今回は属性的におしっこ、ソフトSMと若干アブノーマルな要素もあるので、属性のある人じゃないと楽しめないかなぁという気はします(僕的にはどっちもそこまで……って感じです)。

メインのストーリーラインは王道で真面目な感じなんで、ともするとそういった要素が浮いてるように思えちゃうんですよね。振り返ってみると、意外とエロシーン自体は少ないんですけど。

そういう部分もあり、結構読み進めるのに時間がかかったんですが、終盤からは評価を一気に巻き返します。ゲオルグの謀略辺りから、クリスのティリアへの想いや覚悟が固まってきておもしろいんですわこれが。そうだよな……本筋は面白いんだよな……ということを思い出せます。

あとね、上記でエロシーンは意外と少ないって書いたんですけど、それが最後の本番シーンで効いてくるのかなと。初夜を最後にって構成上、深度の高いエロシーンを突っ込むのもアレだしね。今まで散々アブノーマルなプレイ見せられてきたおかげで、もはやおもらしぐらいでは動じない。最後の最後に母乳プレイ突っ込んできたのも“性ッ”って感じだったけど、僕的に母乳プレイ大好きなので最高でした。
焔すばる先生をイラストに起用しといて母乳(というかおっぱいを重点的に魅せられるもの)ないのは“嘘”だよなァ!?

ちちゆりガールズ』で過去の僕も言ってましたが、
「乳射は女の射精なんですよ。女の射精は潮吹きじゃないんです」
フィニッシュとして申し分なし。

ラストは二人で挙式して、夢の世界に旅立ちエンド……。切ねぇけど僕こういうの好きやで。
男の許嫁がどうこうだの、身分がどうだの、世界がどうだのと、二人の間に立ちはだかる壁や葛藤は多かったけど、作中でティリアとクリスが互いに想い合ってるのを感じられてよかったね……。

中盤までのクセを乗り切れば余韻に浸れるいい話じゃよ。


満足度:★★★★☆
読後感良いから★4あげちゃう。

「蒼百合館の夜明け」、感想。

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あらすじ
二人だけの場所 二人だけの時間

親の抑圧から逃れたくて塾を抜け出した詩月は、
幽霊が出るとウワサの廃洋館で、嫣然としたお姉さん――光紗と出会う。
独りぼっちの光紗と、自分の将来に悩む詩月。
二人は互いの孤独と懊悩を分かち合い、惹かれ合っていく。
しかし、光紗の過去には重大な秘密があり……。


レズセックス!(夜空の瞳)

どうも、レズセックス大好きおじさんことキョウトです。
僕はねぇ、待ってたんですよ! この本をよォ……!
人間無骨くんの商業デビューおねロリブックスっ!!!!

僕が読んできた同人作品だと割とドロドロなもの書きそうなイメージだったけど、今作は表紙通りキレイなお話です。光のおねロリです。全体的なイメージとして幻想的なものを保ちつつ、性行為自体は緻密にしっかり書いてくれてるのがいいよね。

詩月の環境や葛藤なんかも、最高にゼロ年代ジュブナイルっぽくて僕の性癖に刺さる。
子供は大人に敵わないという前提条件の中で、少女がどう藻掻いていくのか、“親”という絶対の存在とどう対峙していくのか。
そういった部分もテーマに含まれていた気がするよ。
これは一人の少女の成長譚でもある。

ここにあるどこか』でも触れたけど、人間無骨くんは等身大の人間を描くのがうまいよね。
少女の抱えた未来への不安や親からの抑圧、そして大人のお姉さんへの性欲。そういったものを“真剣”に描いてくれるから、血の通った人間としてキャラクターを見れる。百合モノ、特におねロリにおいては少女側の性欲を描くことは一種の禁忌に踏み入ることに等しい。しかし、少女性の前で性欲を否定するのは、存在の否定に他ならないのだ。“少女”を人間として見るならば、当然性欲は存在する。

15歳という危うい年代の少女の心情を、包み隠さずぶつけられたお話じゃったよ……。

まぁ正直なとこ、作品の雰囲気からして僕の性癖にぶっ刺さる話だったんで、エロ抜きでも完成度が高かった。
しかし、この物語は少女とお姉さんの“性”をがっつり見せたからこそより昇華出来たのだと思う。
互いの“好き”という感情を突き詰めていって、性行為を描かないのって“ごまかし”じゃないですか?
それにおじさんは授乳手マンがハチャメチャに好きなので。


満足度:★★★★★
これがジュブナイルポルノでやれるおねロリの到達点だ……。
このおねロリがすごい! 2020 小説部門優勝です(はやくない?)。

「ひきこまり吸血姫の悶々」、感想。

こまりん

あらすじ
「……ふぇ? な、なに」?

引きこもりの少女テラコマリこと「コマリ」が目覚めると、
なんと帝国の将軍に大抜擢されていた!

しかもコマリが率いるのは、下克上が横行する血なまぐさい荒くれ部隊。

名門吸血鬼の家系に生まれながら、血が嫌いなせいで
「運動神経ダメ」
「背が小さい」
「魔法が使えない」
と三拍子そろったコマリ。

途方に暮れる彼女に、腹心(となってくれるはず)のメイドのヴィルが言った。

「お任せください。必ずや部下どもを勘違いさせてみせましょう! 」

はったりと幸運を頼りに快進撃するコマリの姿を描いたコミカルファンタジー!

引きこもりだけど、コマリは「やればできる子」!?


百合的な注目度はあんま高くなかったけど、どっかで百合ものだと小耳にはさんだので購入。
最近のGAくんは結構百合に力入れてんのかな? 処刑少女に引き続き女主人公百合モノで賞出すって中々。

結論からいってこの作品を百合的に見てどうなのかというと、恋愛的な百合って感じではないものの、百合的な触れ合いって意味では楽しめた。変態メイドことヴィルさんは、コマリんに対し強い愛情を注いでるし、変態的アプローチでだいぶコメディチックに描かれてるけど、芯の部分ではしっかりとした想いがあると分かる。コマリんも恋愛的なものでないにしろ、なんだかんだと自分を支えてくれるヴィルを大切に想ってる。中々良いコンビだぜ、お前ら。

ストーリーラインの前半はエムゼロを彷彿とさせる感じで、最弱のコマリんがハッタリのみであらくれ共を統率していく勘違いコメディ。後半はコマリんが引きこもった理由やヴィルがコマリんに尽くす理由、ミリセントとの確執なんかもあってシリアス。とはいっても、前半のコメディ要素を保ちつつシリアスもまとめられてたのでそこらへんはうまい。第七のアホどもとの交流を通して、コマリんがちゃんと成長できてるってのを描く意味でもうまい構成だったかもね。

骨子がギャグ調でもやっぱ主人公の覚醒はアツいし、コマリんというキャラの魅力を最大限に引き出した良い作品だったよ。テンポが良いお話に魅力的なキャラ、最弱と思わせて最強、とエンタメの王道を突き詰めたものだね。

この作品を読み終える頃には自然とみんなコマリんって言っちゃうよ。


満足度:★★★★☆
新年一発目レビューということもあり、ちょっと甘めに★4で。

百合語 2019

さぁ今年もやってまいりました『百合語』の時期です。
この記事では今年の百合について僕が勝手に語っていきます。
以前まで不定期にやってたライトノベル10選企画みたいに、その年読んだ本を選出してレビューする……っていう形式でもないです。マジでただの雑談です。

※衝動的に書いてるだけなので来年は多分ないです。

気付けばあっという間に今年も終わり。僕にとってこの一年は、編集者として本格的に動き始めた一年でした。
去年は編集者になってまだ一ヶ月も経ってないぐらいだったので、編集者としての仕事を全くやっていなかったと言ってもいいです。
今年は兎に角、百合を摂取し、百合を作り続けた一年でした。多分これからも同じような感じになるかと思います。

2019年という年は、百合的に見てとても大きな動きがあった年に思えます。
百合界の今のスタンダードといえる『やがて君になる』の完結、SF百合アンソロジーの刊行、更に激しさを増す百合アンソロブーム、百合文芸2回目の開催、4度目となる百合展の開催(もう恒例行事感あるね)、あだむらアニメ化決定。

百合の潮流を泳ぎ続ける僕にとって、今や百合は全貌を把握出来ない大海となりました。
百合とはなんぞや? という質問に明確な答えを出すのは難しく、より多様化が進んでいるのだと思います。
もはや百合というものは、1ジャンルで十把一絡げに語ることは出来ないでしょう。

NLもBLもGLも、ただ想いの形の一つというだけで、その中にはあらゆるジャンルが内包されているんです。
だからこそ「百合だからこう! 百合モノはこう!」みたいな固定概念はもう古いんですよね。これは2019以前からの話ですが。

だがTSものを百合扱いする輩は許せねぇ……ッ!!! てめぇのことだよ講○社の某編集ゥ!
富○見書房の某転生○女編集も気をつけろよォ……!
バ○ソフトの真愛の○合も認めらんねぇッ! 男とのえっちシーンあるエロゲを百合ゲーだと言い張るなんて……通るかッ……! そんな無法ッ……!


百合とは、“女同士の関係を描いたジャンル”です。この根底だけは覆してはならない。

とまぁ、私事はこれくらいにして、今年の百合ブックスについて振り返っていこうね。
今年読んだ百合ブックスの総数(基本的に商業のみの数字です)は、123冊となります(まだ増える可能性あるけど)。

ちなみに、今まで読んできた年ごとの百合ブックスの冊数を比較すると、

2019年:123冊
2018年: 40冊
2017年: 47冊
2016年: 54冊
2015年: 47冊
2014年: 66冊
2013年: 31冊

となります。僕の百合としての目覚めは2011年の『ゆるゆり』アニメからだったりしたんですが、それ以前にらきすたのゲームで男主人公の存在に苦言を呈しまくってたので、その時点で素養はあったんだと思います。
まぁ生まれてまだ8年……いや、能動的に百合を摂取しようとし始めたのは2014年からなので、まだまだ5歳児なんですけど、それなりに頑張って摂取してきたんじゃないでしょうか。もう離乳食も卒業ですかね。

つってもまだまだベイビーな訳ですが、先ずは百合オタクなら購読してないと石を投げられるという雑誌、百合姫の2019年に触れていきましょう。

■2019年の百合姫
2019年の百合姫表紙は白身魚さんの担当。テーマとしては先輩と後輩ってところでしょうか。
一人の作家さんに一年通して表紙を描かせるという試みは、編集長が中村さんから梅澤さんに変わってからの案ですが、中々いいですよね。定番ですがなもりてんていの表紙シリーズは芸術……。

梅澤さんが編集長になってからの百合姫は、結構梅澤さん自身のカラーが色濃く出てる気がして、本当に百合姫という雑誌を革新していこうという心意気を感じます。今の連載陣も、かなり最近の百合を“理解”してる気がします。

今の連載陣だと『ロンリーガール』、『きた君』、『ぽちゃクラ』、『きみ死ぬ』、『セメルパルス』、『ささ恋』なんかはこれからの百合姫を引っ張っていきそうな予感がするよ。
特にきた君は毎度性癖に刺さる。一般でやれる限界のエロって感じ。最新の2020年2月号読んでみ? びびるで? 開始1ページ目からの見開きで変な声出るで? 最高。
ぽちゃクラはみんたろう先生のキャラクターの細かな仕草が光る作品だよね。さり気なくいちゃいちゃするつぐみちゃんとあいらちゃんがヨイ……。
セメルパルスもまだ始まったばっかだけど、さすが元少年バトル漫画畑出身なだけあって、戦闘シーンの見やすさがすげぇわ。本格バトル百合モノとして界隈を引っ張っていってほしい。
きみ死ぬもね、これは最新……ではないんだけどね。今の推しです。独特な世界観が刺さる。シーナとミミのどこか危うくて儚い交流の行方が気になるんよ……。百合姫ピクシブの方に移っちゃったけど、これからも読んでいくからね……。
ロンリーガールはまだまだ牽引力には不安があるものの、樫風くんは漫画力のある作家さんだし、空ちゃんに振り回される彩花ちゃんは可愛いし、空ちゃんの背景も気になるし、まぁ期待はしてるよ。
ささ恋はね、もともと竹嶋えくくんの絵が好きだからさ、連載開始って言われた時点でテンションぶち上がってたんだよね。今までは単巻で終わるようなものばっかだったけど、今回は長く続くといいよね……。ひまりちゃんの“好き”という感情について恋愛的なものなのかどうか考えるっつー、近年の百合らしいテーマも盛り込まれてるし、大きく外すことはないと思います。

そうそう、今年の百合姫ビッグニュースとしては、ゆるゆりと大室家の連載再開があるよね。百合姫のレジェンドゆるゆり。久々に読んだけどやっぱ安定して面白いわ。2019年6月号のゆりゆり→ゆるゆりの流れは、シリアスとギャグのギャップといい話のかぶせ方といい、マジでなもりはギャグセンもやべぇなと思わせてくれた。百合姫の安定枠としてはわたてんがあるんだけど、それに勝るかもしれん……。
7年ぶりに出たゆりゆり2巻も、ゆるくないなもりのクオリティが存分に発揮されててよかったわ。なもりはゆるくない百合も強い。
『割り関』なんかも安定してるっちゃしてるんだけど、僕的にメイン二人のカップリングに萌えられないんですよね。フラチャイくんはイブのおくすりが至高ですわぁ。
『わたゆり』も今の百合姫を担う作品ではあるんだけど、なぜか僕的にあんまビビっと来てないんっすよね……。思うにいわゆるクラシックな百合が苦手なんだと思う。なんかごめんね。

でもそのビッグニュースの裏で、『徒然日和』、『月が綺麗ですね』、『女子高生と王子ちゃん』の連載終了という悲しいお知らせが……。
女子高生同士の日常の密度をあれだけ丁寧に描いた作品そうそうないですよ? 徒然日和、ずっと読んでいたかったぜ……。
最終巻の15話と17話はマジで神なので読んでください……。幻想的で寂しさのにじむ15話から17話でふゆちゃんとはるの好きが溢れるのがやべぇよ……。ドラッグより“キマる”ぜ。
月ぎれはね、実は連載当初はあんまピンと来てなかったんよな。和風チックなお話があんま肌に合わんせいでよ。でもやっぱ伊藤ハチ先生は僕の心の師だからさ(?)。作画を見てるだけでも小物やら背景やらキャラの表情やら感心させるとこが多い。
あとね、やはり僕は伊藤ハチ先生を信じて良かったと思ってるよ。百ちゃんと日和先生。この二人のカップリングだけで読む価値ありますわ。伊藤ハチ先生のおねロリは健康に良い。体の芯にすっと行き渡り効能を発揮する。34話は神だからそこだけでも読め(2019年6月号に載ってるよ)。
伊藤ハチ先生は『近所のやさしいおねえさん』を商業化して連載してはどうでしょうか? 実際どうっすか? 斎藤さん(伊藤ハチ先生の担当編集)。
生王子に関しては、もとより2巻ぐらいで終わりだなぁという気もしてましたし、2巻でしっかりとまとまってたので、あんまり悲しさみたいなのはないんですけど、またくうねりん先生には百合もの連載してほしいですね。
ロリ側がガンガンいくタイプのおねロリってまだ珍しいとは思うんで。

あとね、今年の百合姫は読み切り作品も熱かったよね。かなり積極的に新しい作家を試そうっていう感じに多かった気がする。
今年特に良かったのは『あの日の続きをしましょうか』、『お前に聴かせたい歌がある』、『ナツは夏のごとく』、『渚にて。』、『君とゆく、』、『お誕生日おめでとう。』かな。
『あの日の続きをしましょうか』は過去に好きになった女性の娘に惹かれていくところが最高に“業”じゃん。
『お前に聴かせたい歌がある』は深夜に女と女で死体埋めに行くってだけでエモ オブ ザ エモ。
『ナツは夏のごとく』も既婚者が姪に惹かれていくってのが性癖。
『渚にて。』は女子高生の不器用ながらも特別な感情を丁寧に描写してて良かったよ……。
『君とゆく、』はね、ウタちゃんとシオンちゃんが一緒に飛び出した後の展開が想像できてしまって、その遣る瀬無さがなんともゼロ年代ジュブナイルっぽくて好きなんですよね……。二人でどこまでも一緒に行こうと言っても、子供二人に出来ることには限界がある。どうしようもない現実が二人を待っていると思うと……興奮しますね(性癖)。嶋水くんの同人、『廃バスの中の夢』も名作だから読んでね!
『お誕生日おめでとう。』はやばい。今年の読み切りで一番やばい。さかさなくんのこと舐めてたわ。二次性徴で双子みたいな幼馴染に差異が出てくるってテーマがやばい。お誕生日おめでとうじゃねぇんだよ。もうそのタイトルに隠された深みはなんだ? その深みだけで一杯おいくら取れるんだ? とんでもねぇ感情がドリップされちまったねぇ。
いつまでもおんなじじゃいられねぇんだわ。好きの意味すら変わらずにはいられねぇんだわ。いずれはそれぞれの“個”になる。そんなお別れと成長のお話……。

アッ゛!!!!!!!!!!!!(大声)(嗚咽)

オ゛オタァ~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!! 危うくオタクになるとこだったわね!!!!!!!!!(絶叫お嬢様)


はぁはぁ……クールになれ……。クソッ! とんでもねぇやつを持ってきたな百合姫編集部ゥ!

とまぁ、今年の百合姫についてはこんなところです。触れてない作品結構ありますし、まだまだ語りたいことはあるんですが、まだ僕には語らなきゃいけねぇ百合があるんだッ!
(百合姫編だけで結構文字数いっちゃったね。もう集中力切れてきちゃった)

■百合アンソロとか、百合総合
2019年もとんでもねぇ数の百合アンソロがハチャメチャに出てたけど、角川くんなんかは安定したものを、一迅社は攻めたものを出してたイメージ。特に今年一番注目を集めたのはレズ風俗アンソロかな? あれ結構売上いったでしょ。焔さんの表紙からして強いもんね。リピーターも無事出たし、次も多分出るよ。
個人的にはレズ風俗より一迅社だとすれ違い巨大感情アンソロが今年一番当たりでしたわ。タイトルから圧が強いと同時に、「とりあえずパワーワード使っときゃいいってもんじゃねぇぞ!」とつっかかりそうになったけど、実際収録作品は感情値が高く、“恋愛感情とは違う途方もなくデカい女の感情”という概念をうまく表現出来ていた。『きた君』のまにおくんの読み切りも収録されてるから気になった人は買うといいよ。クオリティは保証します。一迅社さんは他にも異世界転生百合なんて色物だしてるけど、これも中身は意外と堅実で悪くなかったんっすよね。気になる作家がいるなら買ってもいい。まぁ個人的に、一迅社の百合アンソロといえばパルフェって感じですけどね。角川さんなんかだとエクレアシリーズの質は恐ろしいものがありますわ。さすがクスノキさん(やが君の仲谷くんの担当編集)が作ってるだけはある。まぁぼかぁどんなアンソロでも伊藤ハチさんがいれば満足みたいなとこありますけど……。

ま、百合界全体、特に百合漫画界全体で一番のニュースっつわれたらやっぱやが君の完結が大きいよなぁ。やが君という作品はほんとに百合というジャンルの新しいスタンダードを築いた作品だと思う。やが君が売れた理由ってさ、百合漫画どうこう以前に、先ず感情について問う作品として面白いんだよね。そんで人間の感情に踏み込む作品と百合ってのは相性がいいわけだ。
やが君は“百合漫画”として面白いというカテゴリーではなく、“漫画”として面白い。
いわゆる、男性向け女性向けとかじゃない、中性的な作品なんですよね。でもって、やはり今の百合界ではこの“中性的作品”というのに一定の価値がある。『熱帯魚は雪に焦がれる』、『夜と海』なんかはこのカテゴリーだ(詳しくは『お嬢様とメイドの百合な日常』の記事で語ってるから読んでね)。
佐伯沙弥香についても語りたいが、それは本記事を読んでくれ。

女性的な作品なんかは、それこそ百合姫で連載されている、いわゆる少女漫画を出発点としたものであるが、百合というものがマリみてやららきすた、きらら系日常アニメ、ゆるゆり、やが君により男性にも普及したことで、男性向けの百合というのも、確かな地位をもって存在している。というか、読者層の割合的にはもしかしかたら男性のほうが多いかもしれない。

昨今の男性向け百合作品といえば、『お姉さんは女子小学生に興味があります。』や『まだ魔法なんかに頼ってらっしゃるのでしょうか?』、『はつ恋、ときめき うすいほん』、『魔法少女にあこがれて』なんかがありますよね。ここらへんはほんとに男性を意識した作品って気がします。

そうそう、上でやが君完結が百合界のビッグニュースとは言ったけど、もちろんそれだけじゃないんだぜ。僕的には『あの娘にキスと白百合を』の完結も大事だよ。まぁ10巻まで続いたので満足といえば満足ですけどね。あのキスに関してはまた時間をとって語りたいけど、白峰さんと黒沢さんを中心とした、各キャラのバックボーンは本当に深いから百合漫画関係なく面白い。僕的にはやが君より売れて良い作品だと思ってる。缶乃さんの次回作楽しみですね。

あとあだむらね。あれはマジでアニメ化予想出来なかった。でも素直に感謝。入間に「ゆるゆりみたいなの書いてよw」って指示した阿南さん(入間の担当編集)有能っすわ。
あだむらに関しては1巻から8巻までこのブログで感想書いてるから、今更語ることもないんですよね。

ん~……他になんか書くことあったかなぁ? あっ! そういえば……

今ならなんと!!!!!!!!!! ピクシブで安達としまむら小説ランキング総合二位の作品、『「安達がいなくなる夢を見た」』が無料で読めちまうんだ!!!!!!!!!!

へぇ~~~~~~~~!!! 作者はキョウトくんって言うんだぁ~~~~~~!!! こいつ天才か?????? 文才の塊!!!!


せめて総合一位とってから宣伝しろやァ!!!!!!



閑話休題。今年の百合ブックスだと、他に『百合な片想いちゃん』や『モカチーノ』、『なごやか百合団地』がほんと良かったよね。『百合な片想いちゃん』は、ゆりかごさんのTwitterやらピクシブで連載されてた頃から読んでたけど、書籍化で更に尊さが増したぜ……ゆりかごさんは天才や……。もちろんかごのとり名義のヘテロエロリ漫画も全部読んでます。拙者、百合のオタクであると同時にコミックLOを購読してるオタクでもあるので……。コミックLOについてはいずれ……語る機会があるのか?
コミックLOの百合だと白玉もちさんが最強です(というか今の連載陣にもちさん以外に百合描いてる人おらんが……)。現在連載中の『サラソウジュの花の色』はマジで名作だから読んでくれ。サラソウジュについては毎話感想を白玉さんに送ってるぐらいには感情がぐちゃぐちゃになる作品だよ。ここでは敢えて多くは語らないけど……白玉さんが単行本出したら確実に収録されると思うし、そのときにまた改めて語らせてな?

というわけで、僕が好きなジャンルはおねロリとロリ百合です(その情報いる?)。だから綾加奈さんの『モカチーノ』と人間無骨くんの『なごやか百合団地』はホント良かった。
人間無骨くんは二次ドリで2月に商業デビュー決まってるので、今から楽しみで仕方ないです。拾ってきた編集マジ有能やな……。

■2019年のアニメ
アニメ方面でも『わたてん』、『バンドリ二期』、『ひとりぼっちの○○生活』、『まちカドまぞく』、『グランベルム』、『シンフォギアXV』、『リステ』、『ぬるぺた』と、楽しめる作品が多くありました。

特にまちカドまぞくは今年の流行語にも選ばれるくらい人気でしたねぇ。実際桃シャミには無限の可能性がある。こっちが想定した百合度を軽々と超えてくるのが強かった。そういう意味ではリステの百合度も中々強い。
グランベルムはね、最終的な僕の中の評価は2レガリア(レガリアの二倍面白いの意味。あまりいい意味ではない)ってとこで落ち着きました。でもね、満月ちゃんの覚醒シーンやら、主人公してた頃の九音ちゃんやらガチすぎる九音ちゃんやらねねねぇと希望ちゃんの変則的おねロリやら見どころは結構多かったんですよね。あれ? もしかして面白かったのでは?

シンフォギアはとりあえずこれで終わりってことで、何かしらの形で続きがあるかもですけど、少し寂しくはありますね。バンドリ二期はCGのクオリティも高く話としても一期やガルパのファンを意識したもので良かったですねぇ。三期も楽しみや。ぬるぺたも5分アニメと侮るなかれ、寧ろ5分アニメだからの良さがあるって感じで、不思議なテンポのお話を魅せてくれたのかなと。

そうそう、忘れちゃいけないのが劇場アニメ『フラグタイム』。『あさがおと加瀬さん』のスタッフで作ってるだけあって安定の仕上がりだったよ。佐藤卓哉監督を信じろ。原作は結構前の作品なんだけど、「自分だけの時間を望んだ少女が、他人との時間を望めるようになり、世界と関わっていけるようになるまでの成長」というテーマをよく描けてて、ほんとに今のタイミングにアニメ化するにもってこいの内容だったんだなと。来場者特典の漫画もエモエモのエモだった。

■これだけは読んどけ!“今”読めるweb連載百合漫画!

安達としまむら
この愛を終わらせてくれないか
一度だけでも、後悔してます。
ツン姫さまとダメ王子ちゃん
清楚なフリをしてますが
シスコンお姉ちゃんと気にしない妹
上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花
お姫様のお姫様
舞ちゃんのお姉さん飼育ごはん。
サキュバスの百合な話
後輩に堕とされたくない先輩
不器用ビンボーダンス

以上になります。
この記事でタイトル上がった作品全部読めば百合初心者くらいにはなれると思います。そこから先は、己の手で切り開いてください。百合とは与えられるものではなく、自分で咲かすものだから……。

ぶっちゃけ百合について語り始めるマジで無限に語れる感じするんですけど、時間は有限なのでここらへんにしときます。

最後に、皆さんは2019年振り返ってどんな年でした? 百合的にどうでした? 来年も良い百合年になるといいですね。

今年一年振り返ると、本当に忙しくて、生きた心地がしない時も結構あって、悩んだり立ち止まりそうになることも多くて、寝れない夜や自分を責める日も多くありました。それでも僕は、今年一年は良い年だったと言えます。成長できた一年だと言えます。
来年もそうあれるように、更に自分自身の理想に近づけるよう、努力していきたいですね。

それでは、皆さん良いお年を。

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プロフィール

キョウト

Author:キョウト
しがない編集者。感想は主にラノベが中心。ライトノベルとは読み始めて12年の付き合い。好きなジャンルは百合とゼロ年代だけど、面白そうなら何でも読む。基本文を書くのも妄想するのも何かを作ることも好きなので、自分で小説とかも書いてたりする。

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御影 瑛路

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AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)
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田中 ロミオ

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